ロロ『BGM』を観に行きました。

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ロロ『BGM』を観に行きました。 カバーイメージ

先日、ロロという劇団の最新作『BGM』を観てきました。

ロロは東京を拠点に活動する劇団です。
ロロwebサイト

場所は下北沢の「スズナリ」という劇場でした。
トップの画像からも分かる通り、とても素敵な外観です。
スズナリは有名な劇場なので名前は知っていましたが、中へ入るのは今回が初めてでした。私はそこまで頻繁に演劇を観ているわけでもないので、少し「通」な気分になれて良かったです。

今回の作品『BGM』は、ロロの本公演としては前作『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』から1年4ヶ月ぶりの公演です。
私は、ロロの「いつ高」シリーズと呼ばれる作品が好きで、それ以来ロロの公演はよく観に来ています。


車は走る。誰かの思い出が音楽になって、車の中にぎゅわーって広がっていく。窓を開ける。音は車の外へとこぼれていって景色に形を変える。二次元の夜景、形見だらけのハードオフ、スズナリに閉じこめられた下北沢と雨を降らせるミラーボール、ディスクジョッキーの集まる競馬場に、Instagramで加工された松島の海。記憶は音になって、音は僕らの背景になる。バックグラウンド・ミュージック。車は北へと走ってる(ゴキゲンに)

※公式サイトより引用



すごく当たり前な話なのですが、演劇は目の前で行なわれているため、その場でシーンが切り替わります。ある時は場面、ある時は時間とか。
ついさっきと同じ人、同じ景色なのに、全く別のシーンに見えたり、観る前までは、鉄のパイプが交差した中に板が貼ってある謎の物体が、見終わった後では、車にしか見えなくなります。
演劇はそういった鑑賞者側が想像する「余白」みたいな部分が多いので、同じ作品を見ていても、見た人それぞれの中でカスタマイズされて、心の中に写っている景色は違うんだろうなぁって、思いました。

あ、なんだかすごい演劇に詳しい人みたいな感じで言ってしまいました(恥)
先ほども書きましたが、私はそこまで頻繁に演劇を観に行っているわけでもないです。思いがけず演劇通ぶってすみません。これも「スズナリ」の効果でしょうか。
しかし、たまに観るとこういう演劇の基本的なところに感動して良いですね。

ちなみに、個人的には今回の作品で印象に残ったところはラストです。
本当に最後の最後。
特に事件とかそういうことが起るわけではなく、「ここで終わるなんてズルい!」といった感じの、本当に爽やかで、潔い素晴らしい終わり方でした。
これだけ終わり方が潔いと、見終わった直後は「あぁ良かった」などといった満足感ではなくて「もう終わりなのか…」といった突発的な寂しさに全身が包まれて、ちょっと辛い程でした。
観た直後にまた初めから観たくなる、というか、あの登場人物たちに会いに行きたくなるようなとても素敵な作品でした。

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